人生をかけて、1兆円企業をつくる
Acroforce株式会社 代表取締役 / 高橋 飛翔
5. 人材・採用
営業支援、採用支援、マーケティング支援、そして若者のキャリア支援。
複数の事業を展開するAcroforce株式会社を率いるのが、高橋飛翔さんです。
学生時代から事業づくりに取り組み、大学卒業と同時にAcroforceを創業。
それから約9年。
数々の事業を立ち上げ、失敗し、変化させながら会社を成長させてきました。
現在、高橋さんが掲げている目標は大きい。
「人生をかけて、1兆円企業をつくる」。
単に会社の規模を大きくしたいわけではありません。
その根底にあるのは、「人の可能性を信じる」という考え方です。
若者が実際のビジネス現場で働きながらキャリアを形成する「ZEROWORKS」。
経営者の働き方、考え方、生き方を若者へ届ける「Z図鑑」。
そして、経営者同士をつなぎ、新しい事業や仕事を生み出していく経済圏。
一見すると異なる取り組みも、高橋さんの中ではすべて同じ未来につながっています。
なぜ1兆円企業を目指すのか。
なぜ事業をつくり続けるのか。
そして、次代を創る若者に何を伝えたいのか。
Acroforceを創業してから現在までの歩みと、その先に描く未来を伺いました。
SECTION 1|人生をかけて、1兆円企業をつくる
――今、経営者として最も大きな目標は何ですか?
高橋:1兆円企業をつくることです。
これは、自分の人生をかけて成し遂げたいと思っています。
もちろん、明日とか数年で達成できるような話ではありません。
だからこそ面白いと思っています。
自分がこれから経営者として何十年やるか分かりませんが、その時間を全部使って、本当に大きな会社をつくってみたい。
――なぜ、そこまで大きな会社をつくりたいのでしょうか?
高橋:単純に「1兆円」という数字だけが欲しいわけではないんです。
会社の規模が大きくなれば、それだけできることも増えます。
新しい事業をつくれる。
人に投資できる。
若者に挑戦する機会をつくれる。
社会に対して与えられる影響も大きくなる。
僕は、会社というものを使って、どこまで社会にインパクトを与えられるのかを見てみたいんですよね。
その一つの象徴が、1兆円企業です。
――現在のAcroforceは、その未来に向けてどのような会社なのでしょうか?
高橋:今は営業支援や採用支援、マーケティング支援など複数の事業をやっています。
その中でも、今後かなり重要になると思っているのがZEROWORKSです。
ZEROWORKSでは、若者が実際のビジネス現場に入り、企業の仕事を担っています。
営業をしたり、マーケティングをしたり、メディアをつくったり、マネジメントを経験したりする。
僕たちは、社会人になってからキャリアが始まるのではなく、学生のうちから実践経験を積むこともキャリアだと考えています。
それを「ゼロキャリア」と呼んでいます。
会社を大きくすること。
新しい事業をつくること。
そして、その過程で次の世代の人材を育てること。
全部を同時に実現できる会社にしたいと思っています。
1兆円という目標は、単なる売上目標ではありません。
それだけ大きな価値を社会に生み出し、それだけ多くの人に機会を届けられる会社になる。
高橋さんにとって1兆円企業とは、これからの人生をかけて挑戦する、一つの到達点です。
SECTION 2|学生起業から始まった、約9年間の事業づくり
――もともと、経営者になろうと思っていたのでしょうか?
高橋:学生時代から、自分たちで何かをつくることは好きでした。
学生団体をやったり、いろいろな企画をやったりしていました。
自分たちで考えて、人を集めて、実際に動かしてみる。
それによって目の前の状況が変わっていくことが面白かったんです。
その延長線上で、大学卒業と同時にAcroforceを立ち上げました。
――最初から現在のような会社をつくろうと考えていたわけではない?
高橋:全然違います。
最初から完成された事業計画があったわけでもないです。
やってみて、うまくいかなかったら変える。
また違う事業をやってみる。
その繰り返しでした。
今まで、うまくいかなかったこともめちゃくちゃあります。
でも、振り返ると、その失敗が全部今につながっています。
――約9年間経営する中で、自分自身の役割にも変化はありましたか?
高橋:かなり変わりました。
最初は、自分が営業して、自分が考えて、自分で事業を前に進めれば会社が伸びました。
実際、小さい会社のときはその方が早いんです。
でも、あるところから、それでは会社が自分以上の規模にはならないことに気づきました。
自分が考える。
自分が問題を見つける。
自分が意思決定する。
それを全部自分がやっていたら、会社の成長速度は僕一人の能力で決まってしまいます。
だから、今の自分のテーマは「事業をつくること」以上に、「事業をつくれる人をつくること」です。
自分が100できるようになるのではなく、100できる人を何人も生み出す。
その人たちが自分で考えて、意思決定して、事業を伸ばしていく。
そういう組織をつくれなければ、1兆円企業なんて絶対につくれないと思っています。
創業者自身が走り続けることで、会社は前へ進みます。
しかし、より大きな未来を目指すなら、一人の力だけでは届きません。
人を信じて任せること。
失敗する機会まで渡すこと。
そして、自分以上に事業を伸ばせる人を生み出していくこと。
1兆円企業への挑戦は、高橋さん一人の挑戦ではなくなり始めています。
SECTION 3|「今できること」で、人の可能性を決めたくない
――Acroforceの事業には、「若者」や「人材」というテーマが多いように感じます。
高橋:根底にはずっと、「人の可能性を信じたい」という考え方があります。
僕は、その人が今できることだけで、その人の可能性を決めたくないんです。
まだ経験していないだけかもしれない。
まだ良い上司に出会っていないだけかもしれない。
まだ自分が本気になれるものを知らないだけかもしれない。
人って、環境と経験でかなり変わると思っています。
――それがZEROWORKSにもつながっている?
高橋:そうですね。
学生の時点で「この子は優秀」「この子は優秀じゃない」と決めることに、あまり意味はないと思っています。
営業なんて、最初からできる人はいません。
マネジメントもそうです。
事業づくりもそうです。
やってみて、失敗して、フィードバックをもらって、またやる。
そうやって初めてできるようになる。
だから、ZEROWORKSでは若者に実際の仕事を任せます。
単純な就業体験ではなくて、本当の企業の、本当の仕事をする。
数字も追う。
結果にも向き合う。
チームを持つこともある。
そこまでやって初めて得られるものがあると思っています。
――Z図鑑も、その考えから生まれているのでしょうか?
高橋:そうです。
Z図鑑は、経営者の働き方、考え方、生き方を若者に届けるメディアです。
若者が社会を見るときに、会社員という選択肢だけではなくて、経営者や事業家という生き方にも触れてほしいと思っています。
経営者がどんな人生を歩んできたのか。
何に失敗したのか。
何を大事にしているのか。
それを知るだけでも、若者の選択肢は増えると思うんです。
さらにZ図鑑では、経営者の課題を抽出して、その課題を解決できる別の経営者や企業とつなぐマッチングも行っています。
経営者を取材する。
経営者の考え方を若者へ届ける。
経営者同士の出会いをつくる。
そこから経済価値を生み、その利益をまた若者の環境へ投資する。
そういう循環をつくりたいと思っています。
若者への教育と、企業への価値提供。
社会的な意義と、ビジネスとしての収益性。
どちらか一方ではなく、両方を成立させる。
それが、高橋さんの目指すAcroforceの形です。
SECTION 4|「正解を探すより、まずやってみればいい」
――これから社会に出る若者へ、最も伝えたいことは何ですか?
高橋:正解を探しすぎなくていいと思っています。
学生と話していると、
「自分が何に向いているのか分かりません」
「やりたいことが分かりません」
という話をよく聞きます。
でも、僕はそれが普通だと思うんです。
やったことがないんだから、分からなくて当然ですよね。
――まず経験することが大切?
高橋:そうですね。
営業をやったことがないのに、自分が営業に向いているかなんて分からない。
マネジメントをしたことがないのに、人を率いることが好きなのかも分からない。
事業をつくったことがなければ、自分が事業づくりを好きなのかも分からない。
だから、まずやってみればいいと思っています。
もちろん考えることも大事です。
でも、行動しないと手に入らない情報の方が圧倒的に多い。
やってみたら、意外と得意だった。
思っていたより楽しかった。
逆に、やってみたら全然違った。
それも全部、大事な情報です。
――キャリアに唯一の正解があるわけではない。
高橋:ないと思います。
キャリアって、最初から正解を当てるゲームじゃないと思うんです。
経験することで選択肢を増やしていくものだと思っています。
だから若いうちは、失敗しないことよりも、経験しないことの方がもったいない。
失敗しても、次に活かせばいい。
若いうちは特に、もっと大胆に挑戦していいと思います。
高橋さん自身も、最初から現在の場所を目指していたわけではありません。
一つの事業をやってみる。
うまくいかなければ変える。
そこで得た経験を、次の挑戦へ持っていく。
その積み重ねが、現在のAcroforceをつくっています。
将来の正解が見えるまで立ち止まるのではなく、一度やってみる。
その経験から、次の道を選ぶ。
キャリアは、選択するものというより、挑戦しながらつくっていくものなのかもしれません。
SECTION 5|次代を創る若者へ
――これから挑戦していく若者へ、改めて伝えたいことはありますか?
高橋:自分の可能性を、自分で決めつけないでほしいです。
今できないことがあっても、それは才能がないという意味ではないかもしれない。
まだ経験が足りないだけかもしれません。
僕自身だって、最初から経営ができたわけではありません。
最初から事業をつくれたわけでもない。
失敗して、考えて、またやって。
ずっとその繰り返しです。
だから、もっと挑戦してほしい。
失敗してもいい。
分からなければ人に聞けばいい。
できないなら、できる人の力を借りればいい。
最初から全部できる必要なんてありません。
――高橋さん自身も、まだ挑戦の途中ですね。
高橋:めちゃくちゃ途中です。
むしろ、これからだと思っています。
僕は人生をかけて1兆円企業をつくりたい。
そのためには、今のAcroforceを何十倍、何百倍にもしていかないといけない。
今ある事業だけでは当然足りないです。
これから新しい事業もたくさんつくると思います。
AIによって、仕事や社会のあり方もものすごい速度で変わっていく。
だから僕は、AIの可能性も、人間の可能性も両方信じたいと思っています。
AIによって人が必要なくなる未来ではなくて、AIによって、人がもっと大きなことに挑戦できる未来をつくりたい。
その中で若者が育って、事業責任者になったり、経営者になったり、新しい会社をつくったりする。
ZEROWORKSで働いていた若者が、いつか自分で大きな事業をつくるかもしれない。
Z図鑑を読んだ誰かが、経営者という道を選ぶかもしれない。
そして、その人がまた次の世代に機会を渡していく。
そういう循環を、Acroforceという会社を通じてつくりたいと思っています。
1兆円企業という言葉だけを聞けば、途方もなく大きな目標に見えます。
しかし、高橋さんが見ているのは、その数字だけではありません。
より多くの事業を生み出すこと。
より多くの人に挑戦する機会を渡すこと。
まだ世の中にない価値を生み出すこと。
そして、次の世代へ可能性をつないでいくこと。
そのすべてを実現するために、会社を大きくする。
「人生をかけて、1兆円企業をつくる」。
高橋さんの挑戦は、まだ始まったばかりです。
編集後記
「人生をかけて、1兆円企業をつくる」。
高橋さんが語った目標は、簡単に実現できるものではありません。
だからこそ、人生をかける価値がある。
約9年間の経営を通じて、事業をつくることから、人を育て、組織をつくることへ。
高橋さん自身の挑戦も、会社の成長とともに変わってきました。
その根底にあるのは、「人の可能性を信じる」という一貫した考え方です。
今できないから、できない人なのではない。
まだ経験していないだけかもしれない。
まだ自分の可能性に出会っていないだけかもしれない。
だから、挑戦する。
失敗する。
また挑戦する。
Acroforceという会社も、高橋さん自身も、その繰り返しの途中にいます。
AIと人間の可能性を信じ、新たな時代を創る。
1兆円企業という途方もない目標の先にあるのは、より多くの人が自分の可能性に挑戦できる社会なのかもしれません。
プロフィール
高橋 飛翔(たかはし・つばさ)
Acroforce株式会社 代表取締役。学生時代から事業づくりに取り組み、大学卒業と同時にAcroforce株式会社を創業。営業支援、採用支援、マーケティング支援、若者のキャリア支援など複数の事業を展開。現在は、若者が実際のビジネス現場で経験を積みながらキャリアを形成する「ZEROWORKS」や、経営者の働き方・考え方・生き方を若者へ届ける「Z図鑑」などを展開している。「AIと人間の可能性を信じ、新たな時代を創る」を掲げ、人生をかけて1兆円企業をつくることを目指している。