2025.09.11
なぜ『やりきる経験』が社会で生きる力になるのか?——ZEROWORKS参加の真の価値とは
「やりたいことがわからない」「向いていることがわからない」
そんな悩みを抱える学生は少なくありません。Acroforce株式会社が運営する「ZEROWORKS」は、そうした学生たちが「やりきる経験」を通じて自分自身の価値観を見つけ、社会で活躍するための力を身につける場として注目を集めています。 今回は、ZEROWORKS採用責任者の森嶋洋介さんに、同社の取り組みや学生への想いについて詳しくお話を伺いました。
まずは自己紹介をお願いします。

Acroforce株式会社で採用を担当している森嶋洋介です。
新卒でパソナという人材サービス会社に入社し、7〜8年間勤務しました。その後、複数のベンチャー企業への転職を経て、自分で会社を立ち上げたこともあります。その会社は現在クローズしていますが、その後はフリーランスの人事として活動していました。 そうした中でAcroforce代表の高橋さんと橋本さんと出会い、「日本の大きな課題である若者の労働市場に一石を投じたい」という想いのもとでZEROWORKS事業を展開しているという話を伺いました。私自身も長年人事・人材業界で様々な方のキャリア支援に携わってきたため、目指す方向性が一致していると感じ、参画を決めました。
ZEROWORKSについて、どんな場所でどんなことをしているのか教えてください。
ZEROWORKSは、様々な企業の営業支援を行う場所で、主にインサイドセールスに取り組んでいます。学生の皆さんには、お客様に対してサービスの魅力を伝え、商談の機会を獲得していく営業活動に日々向き合ってもらっています。
世の中には「やりたいこと」や「向いていること」がわからないという若者が非常に多いと感じています。これは当たり前のことだと思うんです。しかし、わからないことをわからないままにして社会に出たり、就職活動に臨んだりするのは難しいですよね。
自分に向いていることややりたいことを理解するためには、何か一つでもやりきった経験が必要だと考えています。その経験こそが、自分なりの価値判断や選択の物差しになるんです。ZEROWORKSは、そのやりきる経験をする場所として学生の皆さんに活用してもらっています。
ZEROWORKSはどんな学生を募集しているのでしょうか?

社会に出る前に「何かしなければいけない」「何か不安」「自信がない」といった感覚を持った学生にぜひ来てほしいと思っています。私たちとしては、ファーストキャリアでスタートダッシュを切る前に、まずはしっかりとしたキャリアの土台を築いてほしいと考えており、そのキャリア形成の場としてZEROWORKSを活用していただきたいと思っています。
社会に出る前に自信をつけたい、できることを増やしたい、成長したいという強い想いを持った方であれば、特別な経験や資格は一切必要ありません。強い気持ちを持って臨んでくれる方は大歓迎で、一緒に成長を目指していきたいと考えています。
ZEROWORKSに参加した学生が最初につまずく壁はどんなものがありますか?

最初にぶつかる壁は、自分の適性に関する判断です。だいたい1ヶ月ぐらい経つと、一通りやることが見えてきて、この仕事が自分に合うかどうかという話が出てきます。そこで多くの学生が「やっぱり自分、この仕事に向いてないな」「これから続けられるか心配だな」という悩みを持ちます。それが最初の大きな壁ですね。
私たちとしては、一つのことをやりきらないと、適性なんてわからないということを常に学生たちと話しています。1ヶ月やそこらで「営業をやってみました、自分には合わないと思いました」と言われても、「1ヶ月で何がわかるの?」という価値観で接しています。
1ヶ月で壁にぶつかったとしても、それはまだ全然やりきったとは言えない状態です。そこで重要なのは、次にどういう目標を持って、何を目指して2ヶ月目・3ヶ月目に臨んでいくのかを一緒に考えることです。そのために今何をしていくべきかを一緒に考えて、やるべきことに集中できるような関わりを大事にしながら、一つ一つの壁を乗り越えていく体制を作っています。
ZEROWORKSが設けているサポート体制について教えてください。

まず一つ目は、ZEROWORKS STUDYという講座です。
週1回、営業時間終了後に実施しており、社会人とは、営業とは、ビジネスとは、キャリアとはといったテーマで講義やワークショップを行っています。学生たちは日々営業活動に集中して取り組んでいるため、どうしても視野が狭くなりがちです。週1回は物事を大局的に捉え、新しい知見を身につけて現場に活かしていく機会として、このZEROWORKS STUDYを運用しています。
2つ目がZEROWORKS SCOREです。
これは半年に1回、活動実績が半年以上ある学生に発行する通知表のようなものです。営業スキルや社会人スキルといった項目それぞれに点数をつけ、全体スコアを算出します。自分の現在の立ち位置を把握できるほか、2回目、3回目を受ける際には前回からの成長度合いを数値で確認でき、成長を実感できるツールとして活用しています。
3つ目がZEROWORKS AWARDです。
3ヶ月に1回、その期間で目覚ましい実績や成長を遂げた個人やチームを表彰する制度です。今月7月の頭にも第1クォーターのアワードを実施しましたが、受賞者からは「自分の頑張りが認められて第2クォーターの励みになった」「他の人も同じように表彰されるよう後輩育成に力を入れたい」といった前向きな声をいただいています。
毎日の業務の中でサポートしてもらえる体制もありますか?

まず、営業活動を実施した日には、必ずその当日中に日報を作成してもらっています。内容は定量面として数値目標に対する実績、定性面として今日できたことやできなかったこと、そしてそれができるようになるために次の活動で何をするのかを具体的に言語化して記載してもらいます。提出された日報に対しては、リーダーやマネージャー、そして我々社会人からフィードバックを行います。この日報の役割は、できることを一つでも増やすための振り返りの仕方を身につけてもらうことです。
また個別のサポートとして、営業活動の悩みや改善点を紐解いていく1on1も実施しています。これはリーダーやマネージャー陣を中心に我々社会人も含めて行っており、最低でも月1回は実施していますが、基本的には悩んだ時や困った時に随時声をかけてもらって対応するという形で運用しています。
学業との両立について、学生はどのように取り組んでいますか?
学業との両立でスケジュール調整に悩む学生は多いです。私たちは、ZEROWORKSでの活動を学業の次に優先順位を置いて生活スタイルを構築するよう指導しています。それほど強い意志を持って優先順位を上げなければ、成長や自信向上といった自分が得たい成果はなかなか得られないと考えているからです。
何かを得ようと思ったら、必ず何かを投資する必要があります。学生が成長したい、自信をつけたい、できることを増やしたいと思うなら、投資できるのは時間と労力だけです。両立は確かに大変ですが、「自分は何のためにZEROWORKSに挑戦しているのか」という目的を忘れずに日々向き合っている学生たちは、時間のやりくりを工夫して取り組んでいます。
具体例として、月曜日から水曜日の午前中は学校の時間割を集約し、水曜日の午後から金曜日はインターン活動に専念する学生もいます。また、午前中はすべて学校、午後はすべてインターン活動というスケジュールを組んでいる学生もいます。
参加している学生同士の雰囲気や交流はいかがですか?
営業時間中と営業時間外でのオンオフの切り替えがはっきりしているのが特徴です。
営業時間中は、どこの社会人が営業活動をしているのかわからないほど、皆キリッとした営業アプローチを行っています。一方、活動時間外になると学生らしい雰囲気に戻り、他愛もない話で盛り上がったり、3年生が多いこともあって就活情報を交換し合ったりしています。
このようにオンとオフのメリハリがしっかりついた関係性を築いています。
営業活動においては、ZEROWORKS内でチーム制を採用しています。個人目標だけを達成すればよいと考えるメンバーはほとんどおらず、自分が目標を達成していてもチームが遅れている場合は、「チーム目標達成のために今の自分に何ができるか」を考えて他のメンバーをフォローしたり、自分の成功事例やノウハウを共有したりしています。チーム全体で成果を出すことに真摯に向き合えるメンバーたちが中心となって活動しています。
就職活動のサポートは行っていますか?
はい、行っています。
まず、ZEROWORKS STUDYの中でも、就活を念頭に置いた講義を行っています。
また、私も含めてZEROWORKSの社会人や運営するAcroforceには、人事・人材系の会社出身者が多いため、就活相談を気軽に日常的に受けています。例えば面接対策やエントリーシートの添削、どういう会社を受ければよいかわからないといった相談に対応しています。
制度として体系化された就活サポートの仕組みは持っていませんが、就活に関してすぐ相談できる相手がすぐそばにいる環境です。それを活用するかどうかは学生自身の積極性次第という環境だと思います。
学生の成長エピソードがあれば教えてください
ある学生の話なのですが、入って最初の1〜2ヶ月は、営業の成果以外に基本的な部分で課題がありました。例えば、落し物が非常に多かったり、うっかり遅刻が重なってしまったりと、スタンス面でまだまだ改善が必要な状態でした。しかし、そこを根気強く向き合っていくことで、2〜3ヶ月目頃からそうした基本スタンスが徐々に改善されていきました。
基本スタンスが改善されると、自然と営業成果もついてくるようになりました。最初はスタートが遅かったのですが、4〜5ヶ月後にはリーダーに昇格し、活動開始から1年後にはマネージャーに昇格しました。マネージャーになると、我々社会人と一緒にクライアントワークを行ったり、事業目線でPL達成のために必要な売上や営業利益を考慮したプロジェクト運営を一緒に考えながら進められるレベルまで成長しました。
その学生は4年生で卒業していったのですが、就職先でも「どこかで社会人を2〜3年経験していたのでは」と入社直後に言われるほどでした。この学生に関しては、ZEROWORKSで確実にキャリアを築いて社会に飛び出してくれたと実感しています。こういう人材をたくさん輩出していきたいと考えています。
今後、学生がより成長できる環境づくりで考えていることはありますか?

新しいチャレンジを数多くできる環境を整えたいと思っています。決まったことを決まったようにやることは大前提ですが、そうした基礎をきちんと身につけた学生が仕事への視座を上げるために、新しいプロジェクトの立ち上げや、社会人と同じようにクライアントと向き合い、クライアントの力になるために何をすべきかを考えて実行する機会をもっと多く作っていきたいと考えています。仕事の醍醐味はそこにあると思っているからです。
大きな制度を作るよりも、みんなが新しいチャンスに安心して全力で向き合っていけるような機会をたくさん作っていきたいと考えています。
最後に、ZEROWORKSに興味を持っている学生に向けてメッセージをお願いします。
社会に出る前は、不安なことやわからないことがたくさんあると思います。しかし、そうした不安や迷いをふわっとした状態のまま放置していても、いつまでも解決することはありません。
それを解決するためには、まず今自分が置かれた環境でできることに一生懸命取り組み、やりきることが大切です。一つのことをやりきることで、必ず自分なりの価値観や判断基準が形成されます。そうした基準に沿って職業選択や生き方を決められるようになり、自分の足で自分の人生を歩めるようになるのです。
こうした「生きる力」は、ZEROWORKSの活動をやりきることで必ず身につけることができます。もちろん就活のためという目的もありますが、それ以上に社会で活躍するため、自分らしい人生を手に入れるために、そうした力を身につけたいと考える方にとって、ZEROWORKSで得られるものは非常に大きいと思います。
そのように考えていただける方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。