2025.07.04
インターンをしても就職しない選択肢はアリ?働き方の多様性を考える

「インターンに参加したら、そのまま就職活動して企業に入るものだと思っていた」——そんな声をよく聞きます。確かに、インターンは就職活動の一環として位置づけられることが多く、内定に直結するケースも増えています。
しかし、インターンを経験したからといって「会社に就職すること」だけが唯一の進路ではありません。今の時代、働き方は一つではなく、フリーランス、起業、複業、ギグワークなど、多様な選択肢が存在します。
本記事では、インターン経験を経ても「就職しない」という選択肢について、そのメリットやリアル、考えておくべきポイントを紹介し、大学生の皆さんが自分らしい働き方を選ぶヒントをお届けします。
就職しない選択肢とは?
「就職しない」と聞くと、無職やニートを連想するかもしれませんが、ここで言う「就職しない」は、「企業にフルタイム正社員として雇用されない」という意味です。
たとえば、以下のような道が考えられます:
- フリーランスとして独立
- 起業して自分のビジネスを立ち上げる
- 個人でのクリエイティブ活動(YouTuber、デザイナーなど)
- 複業を前提にした働き方(パラレルワーク)
- 海外でのノマドワーク
- 大学院・専門機関での進学・研究
こうした道を選ぶ人も、近年では決して珍しくありません。特にインターンを通して「会社の仕組みが合わない」「自分で仕事を作りたい」と気づく学生も少なくないのです。
インターンは“自分を知る”機会
インターンの本質は、企業で働くことを体験しながら、自分の興味・強み・価値観を明らかにすることにあります。「この仕事は好き」「この環境はしんどい」といった感覚は、実際に働いてみないとわかりません。
就職を前提にしないとしても、インターンは以下のようなメリットがあります。
- 社会人の働き方をリアルに知る
- チームで動く経験を積める
- 自分の得意・不得意が見える
- ビジネスマナーや業界知識が身につく
- 自分の進路について深く考えるきっかけになる
つまり、たとえ「企業に就職しない」という選択をする場合でも、インターンは非常に有効な経験なのです。
「就職しない道」を選んだ人たちのリアル
では実際に、インターンを経験した後に就職を選ばなかった人は、どのような道を歩んでいるのでしょうか?いくつかの事例を紹介します。
① フリーランスとして独立
大学時代にWebデザインのインターンを経験し、卒業後は企業に就職せず、そのままフリーのデザイナーとして活動。インターンで出会った企業から継続的に案件をもらい、安定した収入を確保。現在は地方に移住し、リモートで複数社と契約しています。
② インターン先で起業支援を受けた学生起業家
スタートアップのインターンでビジネスの立ち上げ方を学び、自らのアイデアを形にして学生起業。インターン先の経営者に相談し、資金や人材の協力を得て、卒業後も会社を継続。
③ 海外ノマドとして複業生活
マーケティングの長期インターンを経て、自分には“決まった場所”での勤務が合わないと実感。ライティングと翻訳のスキルを活かし、卒業後は海外を拠点にノマドワークを展開中。
注意点とリスクも知っておこう
就職しない道には自由さと可能性がありますが、もちろんリスクもあります。
- 収入が安定しない可能性
フリーランスや起業は、最初のうちは収入ゼロもあり得ます。 - 信用や社会的保障が少ない
住宅ローンが組みにくい、健康保険・年金の手続きが煩雑など。 - 自己管理能力が必要
モチベーション、スケジュール、営業活動すべて自分次第。
このような不安定さを補うためにも、インターンでの経験や人脈は大きな財産になります。就職しない道を選ぶ場合も、「準備のための期間」としてインターンを活用するのは非常に合理的です。
まとめ:大切なのは「自分らしい選択」
インターンを経て、「自分には企業勤めが向いている」と感じる人もいれば、「もっと自由な働き方をしたい」と思う人もいます。どちらが正解ということではなく、大切なのは「自分が納得できる選択」をすることです。
今や、多くの企業や社会人が「多様な働き方」を受け入れる時代。大学生のうちから視野を広げ、「就職=正解」という思い込みを一度手放してみることで、新しい可能性が見えてくるかもしれません。
まずは、自分の興味のある分野のインターンに一歩踏み出してみましょう。その経験が、就職か、それ以外の道か、未来の選択肢をより確かなものにしてくれるはずです。